ごあいさつ
2016年3月26日に日本微小循環学会理事会の選任を受け、第4代日本微小循環学会理事長を拝命いたしました。これもひとえに会員の皆様のご支援ご厚情の賜と深謝申し上げます。
日本微小循環学会は、初代理事長の土屋雅春先生が、1971年に、東健彦先生、浅野牧茂先生、三島好雄先生、中山龍先生とともに、 基礎、臨床を問わず生体各所の微小循環系について意見交換を行う“微小循環研究者のつどい”を設立したことにはじまり、1985年に
「日本微小循環学会」へ発展いたしました。その後、1987年には、第4回世界微小循環学会を東京・京王プラザホテルで開催し、国外(27カ国)から440人、国内から500人が参加いたしました。
そして、土屋先生は、2001年4月7日のご逝去まで、30年にわたり、微小循環のリーダーとして領域を牽引されました。 その後、2001年に第2代理事長に石井裕正先生が就任され、継続的に若手の研究者が輩出されました。そして、2008年に第3代理事長に末松誠先生が就任され、2015年には土屋先生の第4回以来の日本開催となる第10回世界微小循環学会を京都で、
永田博司理事長代行とともに開催し、国外(30カ国)から240人、国内から164人が参加いたしました。
さて、これからの時代の生命科学研究は、微小循環学のような基礎から臨床に跨る裾野の広い領域で、あえて臓器別でなく、統合的視点のもとに 展開する学術領域が、益々重要になってくると思います。そのために、本学会の活動は、極めて重要であり、基礎医学、臨床医学、工学、薬学、農学、
情報科学、社会学をはじめとする数多くの学際領域を包括し、さらに国内外の研究者間の交流や共同研究を推進しつつ、次世代を育成していく必要があります。現在、本学会が推進すべき課題は多種多様でありますが、先達の築かれた輝かしい流れを継承しつつも、積極的かつ迅速に進め、さらなる発展を期して、
伝統ある日本微小循環学会の理事長職を全力で務める覚悟でございます。引き続き、皆様のご教導とご支援を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。
日本微小循環学会理事長
鈴木 秀和